雁コン２エントリー作品
バンダイ１／１００百式ベースオリジナルモビルスーツ
１１１式 （MSN １１１ｂｉｓ）
ゼータガンダムも百式も言うまでも無く専用設計のモビルスーツであるが、実践において運用する以上、消耗品や外装などある程度のパーツはスペアとして用意されていた。ゼータはウェイブライダーへの変形機構を持つ特殊なＭＳだったためその機体は完全なワンオフで、フレーム等の主要パーツのスペアは無く、主に補修用外装のみが用意されていた。
百式もそのフレームが従来の規格と大きく外れている事から、損傷時に他のＭＳとの部品換装が不可能な為、パーツは何体分かのスペアフレームごと用意されていた様である。しかし、ある意味幸いな事にゼータも百式もパイロットの技量が極めて高く、又それぞれのパイロット専用機として使用されたためＭＳ自体の破損が殆ど無く、結局これらのパーツは機体そのものが運用されなくなるまで使用されなかった。又、ワンオフ設計されたパーツは当然ながら量産MSとの互換性は無く、結果として無駄となってしまった。
先に記したようにゼータに関しては主に外装のスペアが残されたのみであるが、百式は８０％完成したフレームが１体、６０％で製作が中止された物が３体存在した。それらは長らくジャンクパーツとしてＭＳ専門の中古機械商のバックヤードに野ざらしになっていたが、UC ００８０年代後期にジオニック社系の嘱託研究者が発見、研究用に本社へ秘密裏に運ばれた。（一説によればゼータのパーツはカミーユビダン本人が搭乗しジ・オとの戦闘で破壊されたＭＳＺそのもののスクラップであったと言われているが詳細は不明）
因みにジオニック社が業者に支払った代価は二束三文だったと言う。１１１式はそれらの残った部品で構成されたＭＳで、本体主要部品は百式、不足したパーツにゼータの外装を使用すると言う形になっている。換言すれば寄せ集めのモビルスーツに過ぎないが、使用した両ＭＳのポテンシャルが桁外れに高かった為、量産ＭＳとは比較にならない性能を発揮した様である。
ベースとなったＭＳはどちらも宇宙戦をメインに想定されているため、スラスターの性能やペイロードが重視されている。その性格は当然陸戦などにおいては不向きであると言えるだろう。１１１式設計当時のジオン軍の戦況は、地球上の対ゲリラ戦等に対応する必要があり、このＭＳもそれらを意識した変更がなされている。
１１１式と言う形式ナンバーは、百式＋１グラビティー＋１プレッシャー、重力下１気圧を指している。つまり地球上での戦闘を想定した百式ベースのモビルスーツと言う意味である。
具体的には百式の特徴であった大型スラスター付きバックパックを換装出来る様にし、１Ｇ下運用時の機動性を高めている。百式はＭＳ本体とバックパックがエネルギーチューブで連結されていて運用上取り外しは出来ないが、１１１式では肩からゼータガンダムの腰部スラスター付きアーマーを流用し、高機動能力が必要ない通常ではバックパックを使用しない。このアーマースラスターはビームサーベルの内蔵機構もそのまま生かされているが、百式に比べるとスラスターのペイロードそのものは勿論低下しており、せいぜい何度かのジャンプが出来る程度である。又１１１式のテストを担当したフランシス・フランシス大佐の報告によると、ランドセル直付けバーニアに比べ、機体の姿勢制御が安定しないと言うネガティブな面が見られたと言う。
百式の大型バックパックは背部コネクタに電気的な命令系信号のみ連接されているが、ＭＳ本体とは完全に独立しているため戦況に応じて簡単に切り捨てる事が可能である。
本来百式は大型ビームキャノン使用など、機体に高い負荷が掛かる事を前提に設計されているが、（大容量で重いバックパックの採用もそれが理由であろう）間接等の負担は無重力と重力下では慣性モーメントが根本的に異なる。よって高出力ビーム兵器などのリアクションに対応する必要が無くなった分のマージンは軽量化とマグネットコーティングに代表されるフリクションロス低減に向けられている。そう言う意味ではUC ００８２頃、アナハイムエレクトロニクスで設計された陸戦形ＧＰ０１とその高機動型ＧＰ０１Ｆｂと正反対の関係と言えよう。又、極力エネルギー消費を押さえる為にアーマメントも実体弾のバズーカやマシンガンに限定されておりビームライフルさえ用意されなかったようだ。（ビームサーベルはサーベル本体でエネルギー系が”閉じて”おり機体そのものに負担が掛からないため採用されている。よって未使用時に機体から充電する事は出来ない。）
尚、メインカメラは百式に使用されていた大面積高密度モニタが用意出来なかったため所謂ガンダム型の２眼式を採用、側頭部の張り出しは接近戦に対応する為頭部バルカンの容量を増加した結果である。
とまあ自分の作ったガンダムに、勝手に屁理屈をコネただけなんで
本気でアラ探ししないよーに。